●自動販売機の隣のゴミ箱を開けて、アルミを回収
狐「財宝がザクザクじゃなぁ~」
猫「……先生、楽しいですか?」
狐「あとは全部、弟子に任せて眠りたいのう」
猫「なまけものかよ!?」
狐「うむ、働きたくないのう」
猫「認めるなよ!?というか先生、まともに働いてませんよね!?僕ばっかり労働してますよ!?」
狐「それにしても、この文明は凄いのう……アルミがゴミ箱にたくさんあって、凄いのう」
猫「ところでこれは、何の道具でしょう?アルミで作った容器っぽいですけど……」
自動販売機
狐「うむむ……アルミニウムに絵を印刷するとは……凄い技術じゃな……ダンディなオッサンが描かれている容器に、コーヒーって描いてあるのう」
猫「飲料水って書いてあるから、どうやら飲み物っぽいですね……って、何だよ!この文字!」
狐「どうしたんじゃ?」
猫「めっちゃ複雑ですよ!?この文字!」漢字
狐「うむ……よくわからんのう?わしは産まれた時から、文字を学ばずとも意味がわかるから、文字なんてどうでもいいんじゃよ?」
猫「とりあえず、何文字ある言語なのか、パルメドン神にでも聞いてください」
狐「もっふ、もっふぅ、パルメドンッー!」
猫「どうでした?」
狐「1万、2万、3万、4万、5万、たくしゃんー!って叫んで、パルメドン神が発狂しとった。珍しい事もあるもんじゃな?」
猫「神すら発狂するレベルで文字があるの!?」
狐「うむ、最強じゃな?」
猫「そんだけ大量の文字をどうやって習得するんだ!?この猿から進化した奴らの知能凄すぎるだろ!?」
狐「さすがはワシのペットじゃな?」
猫「捨てた癖に飼い主面するな!」
狐「それにしても……この大きな箱はなんじゃろう?飲料水を販売する無人販売所かのう?明かりが付いてキラキラじゃよ?」
猫「さぁ、なんでしょう?」
若者「チョーやべぇー、まじやべぇー。」100円コイン
ガシャコンッ
若者「まじぱねぇー、最強ー」
狐「完全な無人販売所じゃと!?」
猫「ど、どういう仕組みなんですか?!これ!?」
狐「中に人がいるのかもしれんのう?」
猫「パルメドン神に聞いてくださいよ!先生ぇー!」
狐「発狂しとるから無理じゃ」
猫「パルメドン神っー!?」
狐「少なくとも……ワシの国にこれを導入するのは止めた方がええのう」
猫「え?どうしてですか?完全な無人販売所を量産できたら、物価が安くなりますよ?」
狐「雇用が減るじゃろ……大きな籠を持って、商品を販売しとる連中が丸ごと失業して、社会問題になって大変な事になるのう」
猫「あ、なるほど……って先生!?今の発言は政治家っぽい内容でしたよ!?」
狐「うむ、わしは民草思いの良い君主じゃな?」
猫「人民を草扱いしている時点で、勝手に地面から生えてくると思っているでしょ!?」
狐「職についてなくても、海があるダンジョンに行って魚をとれば生活できるしのう……失業しても無問題じゃな?ふぁぁ……少し眠いのう……そろそろ帰るかの?」
猫「そうですね、先生。僕もツッコミのしすぎで疲れました」
狐「これで美味しい料理がたくさん食えて、神様予算がウハウハ――」
警官「コラぁー!?ゴミ箱のアルミ缶を勝手に持って行っちゃ駄目だろー!」
警官「親は何をしているんだぁー!」
警官「補導しなきゃっ……!」
アルミニウムは全て回収されてしまった。
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