32話「ロリへの愛は世界を救うか?④~ロシア軍VS俺~」


吸血姫はアホ可愛い

 い:なんでロシア軍に攻撃されているの?

答え:主人公が暗号文をネットに出して大炎上⇒バグダイン側が大金をばら撒いて、ブラドを国際指名手配して、仲が良いロシアのお偉いさんを動かしたんだお。




賄賂はいけない行為だとされている。だが、国によっては物事を効率よく進める潤滑油ともなり得るのだ。
悪徳都市の役所で賄賂を払わないとどんな事になるか知っているだろうか?
商売の手続きを正規の手続きで行うと、何十枚もある書類を書かされる上に、それらの書類の手続き方法がどこにも載っていなかったりする。苦労して全部の書類を提出しても、少しでも間違いがあれば承認は降りないし、承認されたとしても数ヶ月はかかる。
部署ごとに営業時間が違ったりするから、行政サービスを受けようとする利用者は複数の部署をたらい回しにされ、行列ができるほどだ。
悪徳都市と少し似ている国が、地球にもある。ロシアだ。領土は広大だが寒い。鬱病患者を大量発生させる生き辛い国――

白「お師様ぁー!?なんで攻撃されているんですかぁー!?あれって人間ですよねー!」

「たぶんバグダインのせいだぁー!あらかじめ大量の賄賂を送って、ロシアかそこらへんの偉い人と仲良くなっていたんだぁー!車両さえ処分すれば、死体すら残らないダンジョン世界の性質を利用した完全犯罪とか目論んでいるに違いないぞー!
現に、俺たち以外の車を全く見かけなくて可笑しいー!」

俺たちはブラドさんと合流しようと、道に戻ったらロシア国旗を掲げた国連軍に攻撃されていた。
装甲車両をいくつも繰り出して、周辺に小型の無人探査機を飛ばしまくるネズミ取り戦術と投げ槍戦術を合体させた代物だ。一度発見した敵に向けて、何度も何度も装甲車両部隊を送り出し、徹底的に叩くという戦い方である。
探査機を叩いても放置しても、たくさんの戦力がやってくる所が厭らしい。その場に留まっていたら、高速で駆け巡る装甲車両部隊の餌食になる。燃料を大量消費するのが問題点だが、しらみつぶしに探して残党を狩るのに適している。


●追撃されないように、丘とか通って逃げまくる。

「白真珠っー!何でもいいから氷を作りまくって障害物を設置してくれ!」

白「はぁーい!」

「俺は運転しながら、ブラドさんと合流できるかどうかドナルド先輩と電話するから!迎撃は全部任せたぁー!」

白「わかりましたよー!緊急事態だから交通安全マナーとかは破って良いと思いますー!」

この次々と戦力を高速で繰り出す戦術は、足の遅い魔物相手に有効な戦術。つまり、全力で高速で逃げまくる獲物が相手だと、ただの戦力の逐次投入である。
特定の場所を制圧するのには便利だが、魔物が蠢くダンジョン世界では、無駄に兵士を損耗させるだけだから、ある程度、基地から離れれば兵士達は帰るはずだ。向こうも死ぬのは嫌だろうし。
こんな状況でそんな戦術を行使する時点で、対魔物用の訓練しかしてない奴らだ。人間は訓練してない事を実戦では出来ない。

「先輩ぃー!生きてますかぁー!」

『やぁ、トモヤ君、生きているかい?』

「生きてなかったら、これは心霊電話ですが何か!?」

『君は面白い事を言うねぇ……ところで何かようかい?あ、今のは妖怪と心霊電話ネタを掛けたジョークさ』

「ロシア軍っぽい奴らに攻撃されているんですけどぉー!そっちは無事ですかぁー!?」

『もちろん逃げ帰って、悪徳都市へと一直線だよ。どうやら向こうは白い装甲車を目印に僕らを探して攻撃しているようだから、別の車両に乗り換える事をオススメするね』

「俺に連絡してくださいよぉー!先輩ぃー!」

『いやブラドさんがね……囮は多い方が良いって言って、君たちへの連絡をするなって言ったのさ。すまないねぇ。ブラドさんがそっちにいる可能性があるとロシア軍が思い込むだけで、こっちに割かれる追っ手の数が激減して助かるよ』

「なんて酷い依頼人だ!?」

『まぁ、君なら何とかできるだろう?ここじゃ空軍もない、超遠距離攻撃もやり辛い、高位の冒険者は器を壊されても、魂だけの状態になっても魔法で抵抗できるしね』

「……報酬の増額を要求しますよ、先輩!」

『わかった、わかった、あとでたっぷり――新しい魔法を見せてあげよう』

なぜか冷めた声で先輩が言った。まるでこれでは――

『じゃ、こっちも追撃を受けて大変だから、電話を切るよ』

この先輩が黒幕だと、言葉の裏で言っているようなものじゃないか。
俺は信じたくない疑惑を心の外へと追い出し、現状に専念する事にした。





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(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)先生ぇー!ドナルド怪しいぞー!

(´・ω・`)うむ、怪しいのう。そろそろ一章の終盤じゃから、色々と明らかになるぞい。

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)伏線回収頑張らないと駄目だ!?

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