47話「ロリへの愛は世界を救うか?⑲~苦しみの魔王➁~」


吸血姫はアホ可愛い


魔王「さぁ、どうする?夢の世界は僕の世界だ。君は魔法を唱える事もできないし、愛するメスとえっちな事もできない。ここで精神崩壊するまで苦しむんだ」

「くっ……!」

魔王「おっと、精神が崩壊するってのは嘘さ。君の体に精神ブロック剤を投入したからね!これはどれだけ苦しんでも精神が死なないっていう素晴らしい効力がある薬だよ!いつから存在するのか知らないけど、家畜を長持ちさせる最高のお薬だ!
さぁ!死ぬことすら許されない永遠の苦しみを味わってほしい!まずはそうだなぁ!ブラドの絶望なんてどうだろう!」

同化したブラドの絶望すら食べる気か!?

ブラドは、貧しい貧困層の出身だ。悪徳都市で公務員となり、
前都市長の腐敗を止めようとして、妻と娘を拉致された。たくさん頑張って、ようやく妻を見つけたころには
妻が恍惚とした表情で犯され、ただの肉人形になっていた。
ブラドは、銃弾を妻の頭に叩き込み、殺してしまう。深く絶望した。

「ブラドの人生は中々に美味しいよ!愛する者のために全てを投げ撃ち、汚職にも手を染めた末にっ!
自分の愛する妻が、男に奉仕するだけの肉人形に成り果てていた事に苦しんだのさ!現実に耐え切れず、妻を殺してしまったトラウマがブラドの良い所だよ!
これほど美味しい感情を出せる家畜は、君ら家畜社会でいうブランド品と言っても良いくらい価値がある!」

「やめろっ!ブラドはお前の同胞になったんだろ!同胞の苦しみすらお前は食べるのか!?」

「美味しいから食うのさ!同胞?そんなもんは関係ないね!僕がどうやって何兆年もの間、生き延びたと思っているんだい?
餓死する前に、友人を一人一人を可能な限り苦しめて、生き抜いたからさ!家畜がどれだけ苦しもうが僕にはどうでもいいね!美味しんだもの!美味しかったら食べるだろう!」


本当の敵は魔族じゃない。人間だ。そうブラドは確信した。
人類は苦しんで滅びるべきなのだ。歴史は既に凍結している。
人類の将来の姿は魔族。歴史の可能性は閉ざされている。

「こうやって、ブラドは堕ちたっ!良い未来を築こうとしたのに全てを壊され、絶望し、僕たちの下僕になったのさ!
本末転倒とはこの事だよね!家畜どもから見たら、ブラドは生まれてこない方がいい大悪党に過ぎなかったのさ!」

「やめろ……!お前はどこまで性格がゆがんでいるんだ!どうしてそこまで酷い事をして楽しそうに生きていられる!」

魔王「そりゃ楽しいさ!これは食欲を満たせる娯楽だもの!君が苦しめば苦しむほど、僕のお腹が膨れて愉快な気持ちになれるよ!
君ら家畜だって、誰かを犠牲にして食事をしているだろう?それと同じ事だよ!僕は僕が生きるためならば、何兆年の付き合いがある友人でも、苦しめて苦しめて食べるよ!それが僕たちの生態だもの!」

「なら……なんでほかの魔族を食わないんだ……?」

「考えてみなよ!僕たちにとって猛毒にしかならない感情ばっかり食べている他の魔族は猛毒中の猛毒!何の利益もないのに争う訳がないだろう!」

「……今まで何人の仲間や人間を犠牲にしてきたんだっ……!その口調だと……何度も何度も過去の世界にきて、時間をやり直していそうだな……」

魔王「君は今まで食べた豚や牛の数を知っているの?助けたいと思ったことはないの?
君、自分の命にすごい価値があると思い込んでいないかい?今まで食う立場だった君が、食われる立場に回っただけさ」

魔王「さぁ!次は君の番だ!人は過去を暴かれると、凄く苦しむ生き物だからね!君の性癖や、黒歴史を散々、馬鹿にして、それからもっと苦しめて上げる!ははははははっ!」

ここでは俺は玩具に過ぎなかった……。

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